沖縄の貯水タンク〜違和感の話

沖縄の土壌は、もともと珊瑚だったりするので、

保水力があまりないカラッとした土壌。

台風の時期をはじめ、雨も多いのだけど、やっぱり渇水気味。

なので、屋根の上には雨水を貯める貯水タンクがあったりする。

今では雨水じゃなくて水道からだったりもするみたいだけど。

シーサーも沖縄らしいけど、貯水タンクも沖縄らしいと思う。

沖縄の遠くて青白い空気の中、低くて平らな屋根が並び、

その上に、ポコポコしているのがとても可愛らしい。

なんだか落ち着く景色。

家に対して貯水タンクが随分大きく見えるので違和感があるのだけど、

沖縄の遠い空気の中に並んでいると、全体としては、不思議と違和感がない。

「違和感があるのに、違和感がないこと」

このどっちもがうまく成り立つのは、ものづくりでとても大事なことだと思う。

もう少し言葉を変えると、「部分の表情があるけど、全体としては調和している」という感じかもしれない。

これがうまく行かないと、部分が変に悪目立ちして全体が崩れてしまったり、

逆に全体の調和を意識しすぎて部分の表情も消してしまったり。

うまいバランスで成り立っていると、見ている人、暮らしている人、つくっている人、みんなが落ち着いて豊かな気持ちになる。

人でいうと、自分や他人の良さも出しながら、でも、みんなでうまくチームや社会をつくれている、ということかもしれない。

 

p.s. 頭の皮膚が日焼けして、皮剥けたり。毛髪に良くない>< 自分専用貯水タンクも欲しいところ。

 

「落書き:沖縄の貯水タンク〜南城あたり」

 

2018.7.20 家常善光